2017年2月15日

【平松陽一】組織を動かす経営計画 21

組織を動かす経営計画


21.管理レベルを上げるには

管理レベル、社員のレベルを上げるとは、何をすることなのでしょう。
決まっているだろう難しいことをすることだ!より高度な仕事をすることだ!
ということとなります。

難しい仕事とは何なのでしょう。
高度な仕事をするとは何なのでしょう。
答えにくいかもしれません。

私は、管理レベルを向上させるための人材育成とは、損益計算書で
今意識している数値よりも、もう一つ下の数値を意識することだと言っています。
例えば、売上を意識しているのならば、原価、粗利のところを意識してもらうことです。
粗利を意識しているならば、管理費、営業利益まで意識してもらうことです。
それでは、売上を意識せずにいられる間接部門の人達はどうするか
ということになります。売上のところまでおぼろげでも目を向けてもらうことです。
そして何よりも少なくても部長以上は、損益計算書を超えた貸借対照表に
興味を持ってもらうことです。
よく、勘定合って銭足らずと言いますが、これを言い換えるなら、
売上利益はまあまあだが、現金がないということです。
V字型回復という言葉が一時流行り、もてはやされました。
損益計算書の中の固定費を圧縮して利益を捻出するのは、その程難しいことではありません。
しかし、永続することは難しいのです。
それは資産項目に手をつけることにより、体力が落ちたり、借り入れにより
金利負担が多くなったるするからです。
これをバランスシートが傷むと言っていますが、この傷んだところを修復するのには
予想以上の時間がかかることになります。


次回:2017年4月5日 掲載

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