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【平松陽一】人と仕事と仕組みの『スリーバランスセオリー』 17

スリーバランスセオリー


17.やみのルール(規範)に手をつける


規範は、やみのルールである。
組織はいかにもルールで動いているように見えるが、実はそれだけではないということだ。

私が三陸津波で感じたのは、まさにこの規範の強さであった。
規範は、徐々に変わるのではなく、何かを境に一気に変わってしまうところがある。
その典型が災害である。ここ何年か夏は暑く、冬は寒い。
これにより、夏の水害、冬の雪害が起きている。
その典型的なものが、クールビズ、ウォームビズと言われるものだ。
夏にネクタイ・スーツはもはや時代遅れ、どこか恥ずかしいと感じてしまい、
ビジネス界からネクタイは消えた。

暑いから仕方ないのだと思いたいところがあるかもしれないが、実はそうではない。
集団の規制が変化することにより、人は簡単に変化してしまうのだ。
だから、大きな災害があると、回りが変わったのだから自分もそうするということになってしまうのである。
よく見てもらいたいのは、朝の出勤時間は部門や支店によって大きく変わってしまうはずである。
どうしてそうなるのか、それはそうしないとその集団の中にいにくい傾向があるからだ。
昔から言われいるように、郷に入っては郷に従う、一度は染まってみろという言葉の裏には、
この規範に個人にどう対応していくかという智恵を表している。
集団規範の中で生きていくには、智恵が必要なのだ。
ところが、この智恵には悪い智恵と良い智恵という両面がある。
気をつけなければならないのは、組織の中を悪知恵を生きていこうとする人がいることだ。
三陸津波の時感じたのは、その影響により仕方なくそうしている人がいる反面、
集団規範を隠れ蓑として、それはないだろうという行為があったことも事実なのだ。

歴史の長い会社であって、明らかに時代に取り残されている会社は、
この悪い規範が巾をきかせていることにある。


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