2014年8月19日

【平松陽一】人と仕事と仕組みの『スリーバランスセオリー』 14

スリーバランスセオリー


14.あなたの仕事は何なのか(仕事を見直して定義する)


スリーバランスセオリーで、まず考えなくてはならないのは「あなたの仕事は何なのか」ということである。

例えば、営業担当者にとって「あなたの仕事は…」と質問すると、「売ることだよ」と答えが返ってくる。
ところが、「何を売るのか」「どこに売るのか」「新しい顧客をどうするか」という質問をしていくと、
答えられないのである。
それでも、営業や生産部門でなら何とか誤魔化せるが、総務部門になるとそうはいかない。

ちなみに、読者の皆さんも総務の仕事は何なのかと聞いて欲しい!
これまで多くの企業で体験したのは、
社員の代わりに書類を作成,計算書をつくる、慶弔事をする、といったものが殆どである。

「で、それらはどうしてするの…」というと、答えられなくなってしまう。
よく考えてみれば、結婚のお祝い金など申告した人に対して払うものであり、
その書き方をアドバイスするならともかく、代わって書くことが本来の仕事ではないのである。

つまり、本来の仕事が何であるか分からない、本来の仕事をしていないのであれば、
スリーバランスは崩れてしまうことになりかねないのである。
この本来の仕事は何であるかということが分かっていないのが、
一般社員ならともかく幹部社員や役員となってしまっては、
スリーバランスを取り戻すのに時間を要してしまう。
だから、大切なのは大きな業務単位(部、課…)から仕事を見直していくことなのだ。


[前回へ][次回へ]

平松 陽一へのお問合せはこちら