2019年6月19日

【平松陽一】社長・後継者のためのホンネ経営 Ⅲ-24

Ⅲ.「稼業」


24.設備投資は何年で元が取れる

経営は損益計算書、貸借対照表に代表される財務諸表で表わされます。
しかし、財務諸表では、設備投資ではどれだけ稼いでいるかが分かりにくいのです。設備投資は何年で元が取れるという投資効率で判断することです。
例えば、10億円の設備を購入してこの設備が1年で5千万円の利益を生むことができるのであれば、20年経ってトントンになるということです。
そこで疑問に残るのは、20年間も元が取れないのであれば投資をしなくてよいのかということになります。
リース契約をしないのであれば、支払いは投資時にしなくてはなりません。そのためには、借入か、他人から出資してもらうことになります。業種にもよりますが、設備投資による減価償却は財務諸表上の問題であり、実際の経営とはあまり関係ないのです。
投資の成否は3年やれば分かるものです。事業を継続するかどうかはこの時点で判断すべきです。                       
ですから、会社の将来にとって、事業継続のために必要と感じるのであればやってみることです。その決断が社長には求められるのです。

次回:2019年7月10日 掲載予定

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