2019年2月20日

【平松陽一】社長・後継者のためのホンネ経営 Ⅱ-16

Ⅱ.「巧手」


16.赤字で潰れる会社・それでも生き残る会社

赤字であってもそれで即潰れることはありません。
だからといって赤字を気にしなくてもよいと言っているのではありません。

上場企業では、利益を出して税金を払い、配当をしていくことが当然のことです。
しかし、非上場企業の場合、
税金や配当をするということに意味があるのかということを問わなくてはならないでしょう。
建設機械等を購入した時の償却方法として一括償却制度が時折採用されます。
この制度は、建設機械を購入した時に、単年度で償却するというものです。
購入した建設機械の全てが償却となるために金額が多い場合は赤字となり、
税金を払わなくてもよいというものです。

国の制度として、それはおかしいと思われるかもしれませんが、
設備に前向きになって欲しいという考えから、この制度が時々持ち上がるのです。
そのため、税金を払わなくてよいのならと跳びつく社長もいます。

私は、一括償却に飛びつく経営者が悪いと言っているのではありません。
せっかく稼いだお金を税金で持っていかれたくないというのが
経営者の本音のところであるということです。

次回:2019年3月6日 掲載予定

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