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富士山のごみ、環境問題を考える 野口健著「富士山を汚すのは誰か―清掃登山と環境問題」

富士山

今年7月、日本では17番目の世界遺産として「富士山」が登録されました。日本人としては待ちに待ったという感じですね。富士山をユネスコの世界遺産に登録しようという動きは1990年代から活発化しましたが、「ある問題」が大きく影を落とし、世界遺産の登録に20年以上の時間を費やす結果となりました。その問題というのが「ごみ問題」です。

このごみ問題について「富士山を汚すのは誰か―清掃登山と環境問題」(角川oneテーマ21)でいち早く警鐘を鳴らし、精力的に環境保全に取り組んできたのが世界的アルピニストの野口健氏です。富士山の世界遺産登録が完了した今、野口氏の環境保全の取り組みを記した同著書に再び注目が集まっています。

野口氏は、25歳の時に世界最高峰エベレストにネパール側から登頂し3度目の挑戦で登頂するなどの経歴を持つ世界的アルピニストです。1997年にチベット側からエベレストに登頂する途中、日本隊が投棄した多くのごみがあることにショックを受け、その後、環境問題を意識するようになりエベレスト、富士山などで精力的に清掃登山を続けています。

 

年間30万人の登山者がごみを一つずつ拾えば、30万個のごみが減る

著書「富士山を汚すのは誰か」の中で野口氏は、2000年に初めて夏の富士山に登った時、富士山と麓の青木ケ原樹海の「ごみ」の多さに絶句したといいます。そのショックを引き金にスタートした清掃活動ですが、最初のうちは100人ほどしか集まらなかった清掃活動も、年々その数は増え、今では延べ年間6000人以上が清掃活動に参加してくれているそうです。

富士山には年間約30万人が登るといわれています。野口氏は、「仮に一人が1つを拾えば、その瞬間に30万個のごみがなくなる。人々の意識がなければ汚れるのは早いが、逆に意識があればきれいになるのも早い」とした上で、「人間一人ひとりの力は微々たるものかもしれないが、結集することで非常に大きな力になるということ。それぞれが『自分たちの力で、この状況を変えていく』という意識を持ち、行動に移すことで、世界は確実に変わっていく」との思いを伝えています。

著書では、環境保全のための入山料徴取の必要性にも触れていますが、2013年から実際に入山料の試験的徴収がスタートしたことをみれば、環境保全に対する野口氏の先見性がみてとれます。

環境省によると、7月1日から3週間の富士山登山者数は、去年の同時期より2万人増えて7万9千人に達したとのことです。世界遺産登録を契機に今年の登山者数はかなりの数に上りそうで、野口氏が精力的に取り組み「減ってきた」とも言われている富士山の「ごみ」が再びクローズアップされる日も近いかもしれません。環境問題を考える意味でも、改めて読み込みたい一冊です。