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【平松陽一】組織を動かす経営計画 29

組織を動かす経営計画


29.トップはどこまで見通すか

今多くの人が不安に感じているのは、2020年東京オリンピック以降の景気ではないだろうか。
少し前の話になるが、長野オリンピック(1998年開催)の後で
開催地周辺が未曾有の不況に陥ったことはもう忘れ去れられようとしている。
当初は折からのバブル、リゾート開発ブームに乗ってとてつもない景気を謳歌したものであった。

しかし、今その影はない。
近藤家が何とか生き残ろうとした背景で、避けて通れないものに明治初期の松方不況がある。
西南戦争には、何とか政府が勝利したものの紙幣の乱発により、財政状況は厳しい状況にあった。
そこで導入されたのが、酒造税・煙草税の増税、醤油税の導入、軍事費は増加したのに行政費の削減、
そのため官営工場の払い下げが行われた。
今日的に言えば、消費税の増税、民営化となる。

大地主、山持ち等が出現するのもこの時期からである。
昨今騒がれている持つものとそうでないものの格差と似ており、
これに東京オリンピックの終了が拍車をかけるのではないだろうか。
その中で、戦争の度に助けられた近藤家も追い込まれていくことになる。
計画的に経営を進めていく上で、避けて通れないのが社会の流れ、業界の流れである。
この流れを知るには、その流れに身を投じなければならない。
流れに逆らわないことであり、その流れの中で生き残る術を探すことではないだろうか。

次回:2017年8月16日 掲載

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